【特集連載】震災から1年、東北の音楽関係者に聞く 〜 キョードー東北 Interview

2012年3月7日 23:00

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/migrate.musicman-net.com/2012/03/f4f507aa230b37.png _selfhttp://www.musicman-net.com/tohoku_sp/">h2「一人でも多くの方々に笑顔になってもらいたい」



株式会社キョードー東北
キョードー東北1978年に設立され、東北の音楽/エンターテインメントを長年支え、盛り上げてきたキョードー東北。スタッフの方々にお話しを伺いました。--震災からこの1年を振り返ってみて、まず一番に思われることはどのようなことでしょうか。

あっという間に過ぎていった、そして大変な一年でした。一年後このように普通の生活が送れるまで復旧するとは到底思えませんでした。

震災直後は、全国各地の関係各社様から多大なるご支援を頂き、人と人との繋がり・温かさというものを改めて強く感じました。また、この仕事に携わっているお陰で、アーティストの方々の被災地での活動に同行する機会が何度もあり、被災地の方々の生きるという事への前向きさに「人の強さ」を感じ、こちらがパワーをもらいました。

個人としてはもちろん、仕事を通じても、今後も継続的に被災地を支援・応援出来ればと思います。


--震災直後のご様子や、その後の御社の営業状況というのは。

まずは社員の生活の確保を優先し、その後東北各地の会館の破損状況の把握と、決定している公演の延期及び中止対応、チケット発売日の延期対応に追われていました。

会社の電気が翌々日には復旧しましたので、電話問い合わせを再開し、チケット払い戻し等の段取りを開始しました。プロモーションの核でもあるテレビが通常放送に戻るまで1ヶ月以上かかりましたので、チケット販売は5月以降に延期する状況でした。

震災後初めてのライブハウス公演を開催出来たのは4月末でした。宮城、福島の多くのホールが被災し、ホール公演の本格的な再開は7月以降になりました。公演再開当初は着券率が悪かったり、多くの払戻しが発生したりと、通常の公演とは程遠い状況もありました。

社員の出勤に関してはJRが復旧していないことやガソリン不足、さらに原発問題や物資不足も重なり、停電解消後は出勤可能な社員が公演中止・延期の対応を行うという状況でした。

延期公演の日程調整や中止公演のリスケジュールに際しては、アーティストサイドの理解と情熱で、大変柔軟に対応して頂いたと感じています。


--この1年間において、活動の支えとなったのは。

全国各地の関係者の皆様からの温かいご支援と、東北地方の早期業務復旧を強く望んで頂けたこと、そして多くのお客様の笑顔が支えになったのと同時に、とにかく1日も早く震災前の日常に戻りたいという一心で日々業務を進めていました。

--東北の音楽業界にいらっしゃるという事に関して、今回の震災で考え方の変化は。

音楽が人々の心に勇気を与えたり、癒しを与えることが出来るということを改めて肌で感じ、東北で音楽・エンターテインメントに携わることで、少しでも社会的に役立つことが出来るようにという思いになりました。

また、地域の活性化や経済効果をあげていく上でも、エンターテイメント業界の重要性をもっと理解して頂けるよう、行政に対して意見を言える環境がもっと必要ではないかと思っています。


--東北の音楽シーンの回復具合をどのように見ていますか。

1年間というタームでは大きく落ち込みましたが、後半には震災前と同じ水準にまで戻ってきたと思います。

震災当初は当然、エンターテインメントよりも生活に必要な物が重要視されましたが、復旧が進むにつれ、心の癒し、活力といった部分をエンターテインメントに求める声が強くなってきたと感じています。ライブ会場でも、例年以上の盛り上がり方と感じる公演が多く、お客様の「待っていた!」という気持ちが伝わってきました。

しかしながら、東北全体の経済活動自体はまだまだ厳しい状況が続いており、今年から来年にかけては、経済規模の低下に沿った状況になると想定しておかなければと思っています。


--現在の東北におけるアーティストの活動状況については。

ツアーの初日・楽日といったスペシャルなライブとして東北公演が実施される機会が増えました。被災地でのライブ活動や復興支援ライブなどもあり、今まで以上にアーティストの方が東北に来る機会が多くなった1年でした。

地元のインディーズバンドについては、生活の基盤が崩れたため定職についたり、仙台を離れなければならなくなったりなど様々な理由で解散を余儀なくされるバンドもあり、地元バンドのライブ本数が減っているという話も聞きます。


--今後の展望に関してはいかがでしょうか。

東北の経済が震災前の状況まで戻り、本当の意味での日常が戻るにはまだまだ時間がかかると思いますが、必ず経済的/文化的に発展することが出来ると思います。

東北エリアで良質のエンターテイメントを提供し、一人でも多くの方々に笑顔になってもらいたいと思います。その為に我々もさらに努力して、東北を盛り上げていきたいと思います。


--音楽関係者やこれを読んでいる方へ一言お願いします。

昨年は、震災直後から本当に各地の多くの皆様より温かいご支援を頂きましてありがとうございました。心より感謝申し上げます。東北エリアが笑顔で一杯になるように、また、東北の音楽文化のさらなる向上も目指して頑張ってまいりますので、今後とも何卒よろしくお願い致します。 キョードー東北

株式会社キョードー東北

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