アーティストの世界展開「“こうするんだ”という意志をもって」「まずやらなければ始まらない」、アソビシステム中川悠介氏 × ワーナーミュージック鈴木竜馬氏 対談

2014年9月16日 1:30

「まずやってみなければ始まらない」(中川)
「“こうするんだ”という意志をもって」(鈴木)

レーベルとマネージメント、両軸による世界展開
アソビシステム中川悠介氏 × ワーナーミュージック鈴木竜馬氏 対談


中川氏(中央)、鈴木氏(右)、左はモデレーターを務めたふくりゅう氏 2014年2月に2度目のワールド・ツアーを成功、7月には3rdアルバム「ピカピカふぁんたじん」を世界4大陸でCD同時発売したきゃりーぱみゅぱみゅ。9月13日〜15日の期間、東京・代官山エリア一帯で開催されたカンファレンス+音楽フェスティバル「THE BIG PARADE 2014」の最終日にて、彼女を中心としたプロジェクトを仕掛けた2人、きゃりーの所属事務所であるアソビシステム代表取締役社長 中川悠介氏と、レコード会社のワーナーミュージック・ジャパン unBORDEレーベル・ヘッド 鈴木竜馬氏の対談が実現した。(Musicman-NET編集部)アソビシステム
unBORDE「日本で作るそのままのものを海外に持っていって挑戦」(中川) アソビシステムの主催するイベント「ASOBINITE!!!」で出会った両氏。きゃりーは当時高校3年生で、未成年でも楽しめる昼間開催のクラブイベント「TAKENOKO!!!」でDJを始めたばかりの頃だった。中川氏から紹介を受けたことについて「中田プロデュースのサウンド面はもちろん、ブログ上の彼女のセンスがぶっちぎりに面白かった。その子が音楽に携わりたいということだったので、最初に声をかけてもらったときにすぐ二つ返事で答えさせてもらった」と鈴木氏。

THE BIG PARADE 2014 トークセッション「日本発!レーベルとマネジメントの両輪による世界征服」
 中川氏には、最初から海外でしかけていく思いがあった。「中田ヤスタカの作り出すサウンドが海外でうけるというか日本で作っているものを海外へ持っていくことにすごくこだわっていた。日本語の歌詞のまま、日本で作るそのままのものを海外に持っていって挑戦していくということに興味があった。外国の人が原宿に来たときに感じるオリジナリティだったり、ファッション性に注目してもらえてるなと昔から思っていた」と中川氏。「ワーナーミュージックは外資であり、世界にネットワークがある。きゃりーを日本だけにとどまらず、海外で色々なことを仕掛けていきたい」と鈴木氏。きゃりーぱみゅぱみゅを中心としたプロジェクトは、レーベルとマネジメントを両輪として展開していく。「まずやってみなければ始まらない」(中川)
「“こうするんだ”という意志をもって」(鈴木)

レーベルとマネージメント、両軸による世界展開
アソビシステム中川悠介氏 × ワーナーミュージック鈴木竜馬氏 対談
 


海外での盛り上がり、日本へフィードバックに尽力THE BIG PARADE 2014 トークセッション「日本発!レーベルとマネジメントの両輪による世界征服」
 「なんやかんやで半年くらい、タイミングも全部含めてお互いの中で考えた」と鈴木氏。きゃりーの楽曲は日本でのCDリリースはもちろん、iTunesでは当時最多となる23カ国配信を行った。デビュー・ミニアルバムのタイトル「もしもし原宿」は、海外を意識して“原宿”をキーワードに、きゃりーと中田ヤスタカが発案したもの。「新人の立ち上げというロー・バジェットで、何でインパクトをつけるかを考え、世に問えるだけの映像作品をきっちりと作りこんだ」というリードトラック「PONPONPON」は、YouTubeにフル尺で公開した。



 「当時はYouTubeにフル尺で出しちゃうとダウンロード数に影響が出るんじゃないかと賛否両論があった。きゃりーの音楽が知られてない今、これを出していかなければ意味がないというのがチーム共通で意識していた部分」と中川氏。その後、リンプ・ビズキットのボーカル、フレッド・ダーストがtwitterでYouTubeリンクを紹介するなどもあって世界から視聴者数が増え、きゃりーぱみゅぱみゅの存在が広まっていった。

THE BIG PARADE 2014 トークセッション「日本発!レーベルとマネジメントの両輪による世界征服」
 2012年7月に出演した「ジャパン・エキスポ」(フランス・パリで開催)で、中川氏は日本のポップカルチャーに特化した現地の番組でPVやライブ映像を流すなど半年前からが仕込んでいった。それが、ジャパン・エキスポの成功、そしてきゃりー単独のライブで8000人を動員することに繋がった。



 鈴木氏は、その盛り上がりを日本へフィードバックすることに尽力した。民放各局に相談し、そこに共有してくれた朝の情報番組「ZIP!」「めざましテレビ」に同行してもらい、日本にその事実を伝えていった。「流れとして作業できたことが先のリリースにも繋がっていく。メディアを使った役割分担でいうと、両輪で回したなと実感できるポイントの1つでした」と鈴木氏。

 2012年1月には、ケイティ・ペリー(当時1410万人のフォロワー)によるツイートなど、海外から反応があるというかつてではなかった現象も起きる。「驚くべきことで嬉しいことだと思いつつ、きゃりーがちゃんと自分で発信できていることの結果かなと思う。自分のファッションだったりライフスタイルをミュージック・ビデオで自由に発信できている」と中川氏は語る。同年のYouTube再生回数は邦楽最上位となった。