「歌詞を味わう」体験をアップデートする
歌詞が浮き出る革新的スピーカー『Lyric speaker』インタビュー

日本からのイノベーションを世界に発信していきたい

ウェブレッジ 秋山氏、百瀬氏、キッコサウンド 廣井氏、小沼氏、SIX 斉藤氏
—— SIXさんは東京、キッコサウンドさんは浜松、ウェブレッジさんは福島、そしてケイテックさんは仙台と、日本各地の会社さんが共同作業をされているのが『Lyric speaker』プロジェクトの大きな特徴かと思いますが、そのメリットはなんですか?

廣井:浜松は楽器とオートバイの街ですから、音関係の特殊なエンジニアはたくさんいるんですが、Saqooshaさんのように、グラフィックに長けたアーティスト的エンジニアや、斉藤さんのような発想で商品を発案できる人が身近には中々いませんので、浜松だけでチームを組もうと思っても難しいんです。ですから『Lyric speaker』のように、日本各地にいるエキスパートたちが集まるプロジェクトは、これからの開発の形という意味でも、新しい方向性を示したプロジェクトなんじゃないかなと思います。

斉藤:その分野のエキスパートが集まり、地域に関わらずチームアップしていくのは、高いレベルのものづくりを目指していく上で、ひとつのとてもいいやり方だと思います。浜松の楽器作りのバックボーンで支えられたキッコサウンドさんの技術力、宮城でじっくりとものづくりをなさってきているケイテックさん、そして、福島でテスターという専門性を高めているウェブレッジさんと協力して制作させて頂けたおかげで、東京というひとつの都市にいるメンバーだけでは達成できなかったレベルを目指せていると思います。

—— 先日の会見で発表された「Lyric Culture Project」についてお伺いしたいのですが、どういった思いでこのプロジェクトを始められたのでしょうか?

斉藤:『Lyric speaker』も「Lyric Culture Project」も、「Feel the true power of music/歌の力のすべてを」をコンセプトにしています。これは歌詞に込められたメッセージを聴くことで、「音楽の力」と呼ばれているものを味わい尽くしたい、という気持ちでやっています。そして、「歌詞を楽しむ」という音楽の楽しみ方を、スピーカーという形だけに留まらず、もっと広げていくきっかけとして、この技術を期間限定ですが無償で提供して、色々なライブやYouTube動画の制作に使っていただけたらと思っています。

—— すでにアーティストサイドから問い合わせは来ていますか?

斉藤:アルバムを出したときのプロモーション動画として使いたいですとか、多くのお問い合わせ頂いています。

—— 海外のアーティストや企業から『Lyric speaker』も含めて、「うちで協力させて欲しい」みたいな引き合いってあったりしますか?

斉藤:海外のオーディオメーカーさんからも、この技術自体をオーディオに組み込みたいというお話など受けています。

—— 最初『Lyric speaker』の存在を知ったのが、SXSWでの「Best Bootstrap Company」受賞だったんですが、そのことに対して率直なご感想は?

斉藤:こうやって歌詞をビジュアライズして、歌詞をもっと味わうと、もっと音楽が面白くなりませんか?というのが僕らの提案だったわけですが、それに共感していただけたということは、やはり音楽をもっと楽しみたい、という気持ちは世界共通なんだと思いました。

—— 海外の人の『Lyric speaker』に対する反応はどんな感じでしたか?

斉藤:まず、とても「クール」だと言ってくれました。その中で「音楽の進化の別の形がここにあるかもしれない」ということをおっしゃってくれました。例えば、ハイレゾだったり、サブスクリプションだったり、そういう進化が多い中で、歌詞にフォーカスするのも一つの形かもしれないと、評価していただけました。

—— 最後になりますが、『Lyric speaker』に興味を持っている音楽業界の方々や、アーティストへメッセージをいただけますか?

斉藤:僕自身、元々は洋楽やインストゥルメンタルのファンで、歌詞を中心に音楽を楽しむ派ではなかったのですが、あるとき、歌詞に着目して音楽を聞いてみると、音楽がより深く、より意味深いものとして、もっと楽しめるものなんだと気づきました。

世の中の大多数の人は、歌詞に耳を傾けながら音楽を聴くことって、そこまで意識的にやっていないと思うんです。でも、歌詞に耳を傾けてみると、ふとした瞬間に、頭でリフレインしたりして、音楽が毎日をちょっと勇気づけてくれたり、彩ってくれる存在になると思うんです。「座右の銘」ならぬ「座右の歌」みたいな感じで。『Lyric speaker』をきっかけに、そんな「歌詞を味わう音楽の聞き方」に興味を持ってもらえたらと思います。


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