【後半】YGブランドを通じて360度のライフスタイルを提案
YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉喜美インタビュー

株式会社YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉 喜美氏
株式会社YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役
渡邉 喜美

2016年、韓国デビューから10周年を迎え、初のスタジアム公演やドームツアーなどその勢いが止まらないBIGBANGを筆頭に、WINNER、iKON、BLACKPINKなど次々と人気アーティストを送りだすYG ENTERTAINMENT。その日本法人「YG ENTERTAINMENT JAPAN」が今年10周年を迎える。今回は同社 CEO 代表取締役 渡邉喜美さんに、2016年のYGを振り返って頂きつつ、2017年の展望や、全世界へ飛び立つ韓国の音楽業界の現状までじっくり話を伺った。
2017年4月28日 掲載

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【前半】YGブランドを通じて360度のライフスタイルを提案
YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO 代表取締役 渡邉喜美インタビュー
PROFILE
渡邉 喜美(わたなべ・よしみ)

YG ENTERTAINMENT JAPAN 代表取締役社長
1968年 福島県生まれ
1999年 Avex Entertainment Inc. 入社
2012年 YG ENTERTAINMENT JAPAN 入社

avex時代にはDo As Infinity、dreamや数々の海外アーティストのマネジメントを担当。
現在は韓国に本社があるYG ENTERTAINMENT日本支社の代表取締役社長として、BIGBANGをはじめとする韓国人アーティスト、韓国人・日本人俳優のマネジメントを中心に、自社のアパレルブランドであるNONAGONやコスメブランドmoonshotなどの日本展開を手掛けている。

日本と韓国の音楽業界の違いは「ハングリー精神の差」

—— 韓国では行政事業として音楽を支援している印象があります。

渡邉:エンターテイメントに対して国がバックアップをしてくれるので、そういう意味では日本よりはやりやすい環境ではあるんですが、レコード会社やプロダクションといったエンターテイメント企業が韓国だけで商売ができるならば、別に海外でやろうと思わないじゃないですか。韓国では日本のように商売ができないから「海外に行くしかない」という発想なので、各自で世界に出て行かなくてはという気持ちはみんな持っています。

では、「世界に出て行くにはどうする?」となったら、最高のパフォーマンスができて、その国の人たちとコミュニケーションが取れなければいけないので、言葉は当たり前のように覚えますよね。明洞とか観光地の店員でさえ日本語を覚えるじゃないですか? そして今度は中国人観光客が増えたら、みんな中国語で話しているんですよ。でも日本ってそうじゃないですよね。だから国の支援もあるんでしょうけど、個人が海外で成功するためには、というところに対してすごくストイックな気持ちを持っているのが韓国の特徴かと思います。裏を返せば、日本はまだマーケットが大きくて、日本のアーティストは国内で売れていれば食べていけると思うんですね。韓国は国内で売れていても、そんなに大きなビジネスにはならなかったりするので。国内だけでビジネスが出来なかったら外に行くしかなくなる。もちろん韓国が悪い国というわけではなくて、やはり人口が少ないので、自然と外を向きますよね。

—— 日本と韓国を同じ尺度で見ても仕方ない?

渡邉:ええ。それでも日本のアーティストが海外に出て行くんだといったときに、韓国のアーティストとどう勝負していくかとなったら気持ちの問題でしかないと思うんです。彼らは世界で勝負するために、少なくとも5年から10年練習生をやって、すべて身につけてやっとデビューするんですが、日本だとオーディションをやってあっという間にデビューすることが多いですよね。

—— ちなみに韓国の練習生はどのように採用しているんでしょうか?

渡邉:そのあたりは日本のプロダクションと全く一緒で、オーディションやスカウトですね。

—— では新人開発の過程が違うということでしょうか?

渡邉:それもたくさんの方に聞かれるんですが、実は今、日本も新人開発に力をいれていますし、あまり変わらないんですよ。avexさんは練習生をアメリカに行かせたり、力を入れているじゃないですか。YGも全てのジャンルのダンスをやりますし、ボイストレーニングもグループレッスンからソロまでやりますし、語学も英語・中国語・日本語をやります。全寮制で食事の管理もして、それを5年間とか10年間やっているので、期間の差はあるかもしれないですが、今は日本のプロダクションの方もそれくらいのトレーニングはしていると思います。

ただ1つ違うのは本人たちの気持ちの問題なんですよね。ハングリー精神というか。徴兵制もありますし、練習生の期間が長いと活動できる期間が限られてしまうので、1日でも早くデビューしたいと思うと、懸命に練習するんですよ。30歳くらいまでの考え方が日本の男の子とは全く違いますよね。期限があるのでみんな子供ながらにずっと考えていますよ。男女問わず世界に出て行くためにはどうするか、という頭で練習生をやっていますから。

例えば、日本のプロダクションでも練習生が定期的に成果を見せる評価会みたいなものがあると思うんですが、日本だとアドバイスをするくらいで終わると思うんですね。でもYGだと、そこがデビューできるかできないかが決まる場なので、練習生は全部完璧にして評価会に出るんですよ。自分が大きなステージに立っているアーティストのつもりで衣装も全部揃えて。なので、全てはそのハングリー精神の差だと思います。




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