カジュアルVRとマネタイズ戦略で「半歩先を行くコンテンツ」を提供
【THE VR PARADE】SHOWROOM株式会社 代表取締役社長 前田裕二氏 トークセッション

VRの導入で有料ギフトの数が10倍に

—— アイテム投げた場所は配信してる側からもわかるんですか?

前田:わかります。

—— じゃあ、アイテム投げた位置に配信してる人が行って、直接「ありがとう」と言うというようなこともできる?

前田:もちろんです。それも今からお伝えする、SHOWROOM VRの3つの特徴のうちのひとつなのですが、うちの強みは、①カジュアルVR、②マネタイズ、③インタラクティブ、の3点です。まず第一に、「カジュアルVR」という概念にかなりこだわっていて、スマホだけで気軽にVRを体験できるというのが、ひとつのポイントです。これはですね、VRをプロモーションに使いたいと思っているコンテンツホルダーにとってもかなりのメリットがあります。

そもそもHMDが前提のコンテンツを作っても、今デバイスを持ってない人たちに対して訴求できないという課題がありましたが、SHOWROOMのカジュアルVRという発想があれば、何かバズを生むようなコンテンツを作ったとき、誰でもハードルなくコンテンツを体験してもらうことができます。なぜなら、スマホならベースインフラとして誰もが持っているから。ここがすごく重要です。

第二の特徴としては、これも極めて重要なんですが、きちんとしたマネタイズ戦略があることです。VR分野において、テック周りの議論や研究は盛んになされる一方で、果たしてマネタイズはどうするのか、という部分には、一般的に大きな課題があると思っています。SHOWROOMでは、実際にVR機能を実装してから、かなり売り上げが上がりました。どうやったらこれを伝えられるだろうかと思って、この画像をもってきたんですけど。一目瞭然かなと思います。

「THE VR PARADE」開催、エンタテインメントxVRキーパーソンが登壇
—— 通常のSHOWROOMよりもさらに可視化が進んでますよね。

前田:はい。我々はギフティングの本質はユーザーエンゲージメントにあると思ってるんですけど、エンゲージメントを仮に参加度・没入度と置き換えると、VRを導入してユーザーの没入感を促していけば、ギフティングは加速するのではないか、という仮説を立てました。実際にやってみたらこの仮説がきれいにハマりまして、あるグラビアアイドルの事例だと、有料ギフトの数が10倍になりました。女性アイドルグループの場合も12倍になりましたので、明確にマネタイズがしやすくなりました。

「THE VR PARADE」開催、エンタテインメントxVRキーパーソンが登壇
—— VRでマネタイズが加速するという仮説が正しかった、と。。

前田:そうですね。理由を考えると、より深いエンゲージメントと、もうひとつは、インタラクティブ性。SHOWROOM VRがユニークなポイントとして、全コンテンツが生放送、つまりリアルタイムであることだと思うんですが、オンデマンドで見るVRコンテンツと違って、向こう側にいる人達とコミュニケーションを取ることが出来るというのがユーザーエンゲージメント観点では重要なポイントとなっております。

例えば、この画像を見てください。田村淳さんが司会で、結婚式をVRで流したものなんですが、VRで参加することによって、投げ銭でご祝儀を渡すことができるんですね。そのご祝儀は新郎新婦にそのままお渡ししたんですけども、淳さんの考えでは、結婚式というイベントは、泣きもあって笑いもある立派なエンターテイメントだと。なので、親族だけにこだわらずもっとオープンに見せていって、みんなで幸せを共有して、世界中で幸せの連鎖を巻き起こそうよ、と。この考えにすごく共鳴していますし、もともとある見慣れたコンテンツでも、視点を変えるだけで、もっと面白いコンテンツへと昇華されることってあると思います。例えば結婚式では基本的に新郎新婦がメインコンテンツになるんですけども、その視点をオーディエンスに移したらどうでしょう。お父さんが泣いてるとか、友達が号泣してるとか、いろんな違った形の感動が垣間見えるかもしれませんね。オーディエンス側がコンテンツになり得る。という新しい可能性を秘めていると思います。

「THE VR PARADE」開催、エンタテインメントxVRキーパーソンが登壇
この他、開発上こだわったところが、①演者とカメラの距離間、②盛り上がりレーダー、③スムースなモード切り替え、の3点です。まず第一に、演者とカメラの距離間ですが、我々はVRにとって「隙」は大事なキーワードだと思っています。いつも、あえて普通のカメラでSHOWROOMを配信しながら、同時にVRのカメラを置く、ということをやるんですが、これは演者の意識をVRカメラに向かせないようにする意図があります。それによって、普段カメラを直接向けた時には見れないような表情を見れたりとか、その一瞬の隙がさらに臨場感を促すことがわかりました。