カジュアルVRとマネタイズ戦略で「半歩先を行くコンテンツ」を提供
【THE VR PARADE】SHOWROOM株式会社 代表取締役社長 前田裕二氏 トークセッション

“普通”の視点を忘れない「半歩先を行くコンテンツ」

「THE VR PARADE」開催、エンタテインメントxVRキーパーソンが登壇
—— これはVRコンテンツ全体に言えるかもしれないですね。どこを見てるかデータを取ることで、どう見せるのが効果的かとかいうのも分析で出てきますよね。

前田:出てくると思います。例えばちょっと冷酷ですけど、この子は毎回あまり見られてないから、次回から外しましょうということもできる(笑)。配信自体の価値を上げるためにどうすればいいのか仮説を立てて、毎回データ分析をして次のアクションを起す。エンターテイメントって元来定量的にPDCAを回し辛いものだと思いますが、インターネットにおいては、ユーザーの行動がかなり定量的に客観的事実として分析できるので、それに基づいてコンテンツをよりよくしていくということが我々のところでは実現できています。

—— それがひとつエンターテイメントの未来を作る大きな要素になりそうな感覚はありますよね。

前田:従来のトップダウン型のエンターテイメントは、時折押しつけがましくなるというか、上目線になってしまう危険性も孕んでるんですけど、今後はボトムアップでユーザーの行動からコンテンツを作ることが出来るようになってくるので、コンテンツの作り方が変わっていくんじゃないかと思っていますね。

—— PDCAやデータ分析が、スマホというプラットフォームだからより出来る、というとこが大きいですね。

前田:そうですね。スマホだとユーザーの行動をトラッキングしやすいので、そこは大きいなと思いますね。ユーザー視点が取れると面白そうなコンテンツということで、試験的にやったコンテンツなんですけど、グラビアアイドルの子にポーズとってもらったりとか、通常とVRを混ぜこぜでやったんですよ。

—— VRを体験してるところを配信する。

前田:例えば今、肩を見てるとか胸を見てるとか、そういうことが如実にわかるような配信もできますよと。こういうわかりやすい男性向けコンテンツとVRは相性がいいですね。

—— おもしろいですね。

前田:まとめると、SHOWROOMはとにかく気軽にVRの面白さを体験してもらうことにVR開発の主眼を得ています。つい技術のすごさを追求して、テックの人達がテックの人達のために作ってしまう誤謬も起きてしまうと思うんですけど、一般のユーザーがそれを本当に買うかどうかというシンプルな視点、普通の視点を忘れないようにしようというのが我々の強い意志でして。気軽さとかカジュアルさというのを先ほど何度も申し上げているのは、そういう理由があります。

また、我々はプレゼンスと呼んでますけど、SHOWROOMではユーザーがそこに存在する感覚を味わえるというのが、すごく大事だと思っていまして、二次元のSHOWROOMでもアバターがそこにいて、自分もそこにいると感じることでエンゲージするとお伝えしたんですが、実はその本質はVRと変わらなくて、あたかも自分がその空間にいるかのような感覚になれることが重要なんですね。VRとSHOWROOM最大の共通点はこのプレゼンスだと思っていて、ですから親和性が高いというのが僕の仮説です。本質は同じなので、VR技術が進化する過程でSHOWROOMも進化するということを考えています。VRは目的ではなくてあくまでコンテンツをより楽しむ手段なので、僕らが持ってるコンテンツをどうやったらより面白いものにできるかという観点で、あまり先を見すぎず半歩先を行くことを意識してコンテンツを作っていきたいなと思っております。

—— SHOWROOMは、インタラクティブ性や没入感などの要素に、マネタイズプラットフォームが備わっていることが強みになっていますね。さらなる進化が楽しみです。