SPECIAL REPORT & INTERVIEW

カジュアルVRとマネタイズ戦略で「半歩先を行くコンテンツ」を提供
【THE VR PARADE】SHOWROOM株式会社 代表取締役社長 前田裕二氏 トークセッション

【THE VR PARADE】SHOWROOM株式会社 代表取締役社長 前田裕二氏
左から:ParadeAll 鈴木貴歩氏、SHOWROOM代表取締役社長 前田裕二氏
7月28日に開催された「THE VR PARADE」にSHOWROOMの前田裕二氏が登壇。ライブ動画ストリーミングプラットフォーム「SHOWROOM」にVR専用コンテンツを導入したことで有料ギフトの数が10倍以上になるなど、「マネタイズがしやすくなった」と語る前田氏。「カジュアルVR」をキーワードにVR展開を進めるSHOWROOMの最新の取り組みについて紹介した。
2016年8月5日掲載
前田:SHOWROOMの前田です。よろしくお願いします。「SHOWROOM」のサービスを知らない方もいらっしゃると思うので、まずは簡単にサービスの紹介をしてから、我々のVRの取り組みをご紹介できたらと思います。

SHOWROOMはもともとDeNAという会社の中で事業を立ち上げて、現在はひとつの会社として、独立して運営をしています。完全リアルタイムに特化した配信サービスで、サービスの全てがライブです。次に、ユーザーがアバターという形で仮想空間に遊びに来るんですが、配信を見ているリスナーのアクションだったり、姿形といったアイデンティティを可視化してるのがもうひとつの特徴です。今まさに画面上でユーザーがハートとかを投げ込んでるんですけども、これがギフティングというやつで、路上アーティストへの投げ銭のようなものです。サービス自体は2013年の11月末にスタートして2年半ちょっと経ちましたが、事業規模は拡大し続けており、先月も過去最高の売上を記録しました。エンターテイメント分野のアプリでは、セールスランキングで大体1位にいます。我々のサービスはエンゲージメントの高さ、つまりユーザーがアクションしたり、視聴時間が長いなどの参加度が高いことが特徴でして、そこが一つの成長要因になっていますね。

—— これだけの人が同時に繋がっているのにスムーズに動くのがすごいですよね。エンターテイメントとしてしっかり楽しめる。

前田:そうですね。6月にはAKB48の選抜総選挙というコンテンツに連動して、272人の立候補者全員の配信を行ったんですけど、何者かに攻撃されてるんじゃないかと思うくらいアクセスが集まりました。SHOWROOMは、DeNAの中でも際立ってサーバー台数が多く、そのときも落ちることなくスムーズに動いてたんですが、こういったネットワークインフラの安定性はSHOWROOMをDeNAの中で立ち上げてよかった思うひとつの理由ですね。

また、SHOWROOMでは、すでに人気の人がそのファンベースをマネタイズするというわかりやすいレガシーモデルだけではなくて、まだまだ知名度の低い子たちも含め、ここでファンを獲得して、その子の成長ストーリーを一緒に作っていくことができるので、色々なドラマが生まれます。SHOWROOMには、メジャーデビューができるとか、テレビに出られるとか、ラジオのパーソナリティになれますといった、出口がたくさん存在していて、その出口に頑張り次第でたどり着くことができます。トップコンテンツもパワフルに巻き込んでいて、最近だとAKB48とか乃木坂46の企画連動があります。大手出版社とも取り組みを始めていて、例えばSHOWROOMで頑張ると、ある雑誌で表紙を飾れますよとか、グラビアに載れますよとか、いろいろな演者の方の夢をプラットフォームとしてサポートしています。実際にメジャーレコード会社の新人開発担当者やプロデューサーの方もSHOWROOMを毎日見て、何か新しい才能はないかと発掘にきている状況を作れており、これも演者さんのモチベーションの一つになっています。

そして、本題のVRにまつわる取り組みなんですけれども、我々はとにかく「カジュアルさ」にこだわっていまして、スマートフォンである程度のVR体験ができるようなコンテンツを作っています。当然HMDをつけてゴーグルで見るようなモードも搭載してるんですが、もっと気軽なVR体験への入り口として、スマホのジャイロセンサーと360度の画像情報を連動させて、スマホを傾けるとユーザーの好きなカメラワークでライブ配信を視聴できるモードを主軸に据えています。面白い機能としては、左上にあるレーダーで、ユーザーがVR空間のどこにコメントを打ったのか、位置がわかるようになっています。

—— コメントのある位置がマッピングされていくみたいな感じですか?

前田:そうです。黄色いのはギフトの位置なんですけど、白点で表示されているコメントと合わせてレーダーを見ると、番組の中のどこが盛り上がっているかが一目でわかるようになっています。また、ギフトアイテムを投げると、空間上に名前付きでギフトが表示されて、誰がどこにアイテムを投げたかがわかるようになっています。