「ナイトエンターテイメント」と「フェス」、注目シーンの最先端から見た新時代音楽ビジネスの可能性
ニューミドルマン座談会 弁護士 齋藤貴弘氏 × 「Festival Junkie」津田昌太朗氏 × バグ・コーポレーション 山口哲一氏
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「齋藤さん、フェスにも摘発のリスクはありますか?」(津田) フェス、クラブ、昼イベントが繋がるライブエンターテインメントの相乗効果の可能性

ニューミドルマン座談会 弁護士 齋藤貴弘氏 × Charlotte inc. 津田昌太朗氏 × バグ・コーポレーション 山口哲一氏
津田:ちょっと、話が飛ぶのですが、ずっと齋藤さんに訊きたかったことがあるんです。いつかフェスもここ数年のクラブシーンで起こったことみたいなことが起こる可能性ってありますか?

齋藤:クラブは治安を悪化させたと思われたので、取締りが強化されたという面はあると思います。日本のフェスは事故がないようしっかり運営されており、また風営法改正の際にも業界の健全な取り組みが評価され、取り締まり強化という方向にはなりませんでした、

津田:なるほど。

齋藤:ただ、最近、海の家が問題視される流れがありましたよね。フェスもやんちゃが集まって荒らすというイメージがついてしまうと、取締りの対象になりえると思います。イメージが悪くないように気をつけたほうが良いですね。

津田:日本で音楽フェスシーンはある程度メジャー化しましたが、実は、今年はさらにエポックかなと思っていて。例えば、こないだ「アメトーク」でフェス芸人特集をやったんです。やっとここまできたんだと感慨深いものがありました。
 実際、フェス市場は飽和したなんてこともたまに耳にしますが、実際フジロックも今年の来場者は12万人を超えている。ロッキン・オン・ジャパンも日程を増やして、動員も増えているし、全体としてまだ市場は上がっている状況です。そんな時って、何かの出来事で、逆風が吹くような時期でもあるのかなと心配でもありますね。

齋藤:そういう意味では、クラブはフェスに客を奪われているって意識がある人のなかにはいる。潰し合いにならずに相互メリットあるような形を作れるとよいですね。

津田:例えば今年行ったスペインのSonarだと、世界中から音楽ファンが集まっているので、開催期間中や前後にフェス以外でもいいイベントがたくさんあったり、マイアミのULTRAも、フェスが終わってからも出演者がマイアミ中のクラブでプレイします。期間中はホテルやビーチでも昼間から色んなパーティーをやっていて、「今日はフェス行かなくて、ここで遊んじゃうか」みたいな人たちもいて(笑)

齋藤:それは意識的にやって、フェスとクラブをうまく繋いでいくべきだと思います。客を奪い合うのではなく、フェスとクラブが協力しあって市場自体を拡大してという始点が重要だと思います。

津田:クラブしかいかない人も、フェスしか行きたくないという人ももちろんいるとは思うけれど、両方楽しめる人もたくさんいる気がしますもんね。

山口:最近、月額3900円で都内クラブ行き放題という「LIVE3S」というサービスが出てきました。株式会社3.0という日本の若いスタートアップがやっていて、実は僕が主宰するSTART ME UP AWARDSの第一回の最優秀賞受賞会社で、応援しているんだけど、「LIVE3S」はどう思いますか?

齋藤:若い子のクラブへの入り口としては良いと思います。ただ個人的には、クラブに行く時のドキドキする感じは残したい、効率的なだけ、安いだけじゃないところにいきたいですね。閉じられた世界の良さもあるから。

津田:LIVE3Sは日本に遊びに来た外国人にとって便利なアプリだと思います。外国から友達来たときに、楽ですね(笑)。

齋藤:若い子が夜遊びに行き、そこでマナーや遊び方などを大人から色々と学ぶという文化も重要だと思いますが、そんな文化も薄れてきているので、若い子にとっての良き入り口になればと思います。

津田:10代も行ける、深夜じゃないイベントも増えていますね。

齋藤:そうですね。いわゆるサンデーアフタヌーンパーティと呼ばれるようなデイイベントなど、終電前に終わるクラブイベントも増えていますね。

山口:知らなかった、いい流れですね。未成年は電車で帰ると。

齋藤:ライブハウスに近いイメージだと思います。あとは、昔クラブで遊んだ人たちが家庭を持っており、早めの時間帯にお子さんを連れて遊びに来るための場も増えています。