SPECIAL REPORT & INTERVIEW

「行けなくなった」ニーズに応える新しいプラットフォームを提供
ヤフー株式会社ヤフオク!サービス推進本部本部長 建山雄旗氏 インタビュー

ヤフー株式会社ヤフオク!サービス推進本部本部長 建山雄旗氏
ヤフー株式会社 ヤフオク!カンパニー ヤフオク!サービス推進本部 本部長
建山 雄旗

 エイベックス・ライヴ・クリエイティヴとYahoo! JAPANが、チケットの公式再販の新しい仕組みを提供する新会社「パスレボ」を設立。Yahoo! JAPANの持つメディア機能を活用するだけでなく、オークションサイト「ヤフオク!」との連携も視野に入れた第一段階プロダクトの年内リリースも予定されている。日本最大級のプラットフォーマーはチケット高額転売に対し何を考えどのような対策を検討しているのか。ヤフオク!カンパニー 建山雄旗氏にお話をうかがった。

2016年9月27日掲載

ヤフオク!ではない公式再販の仕組みを年内に

—— どのような経緯でパスレボを立ち上げるに至ったのでしょうか?

建山:2014年5月にサービスを開始した「Yahoo!チケット」を立ち上げるにあたって、ヤフーだけで音楽興行の世界に飛び込んでいくことがなかなか難しく、その世界に長けたパートナーを探していました。そんな中で、エイベックスさんのオープンな経営戦略や発想が、ヤフーのプラットフォーマーとしての性質と親和性が高いのではと判断し、共同で「Yahoo!チケット」を立ち上げることができました。そして、2016年5月に、さらなるサービスの強化を図るために共同で新会社を設立することになりました。

新会社「パスレボ」ロゴ
—— チケットの公式再販に参入される予定とのことですが、どのような狙いがあるのでしょうか?

建山:ヤフオク!のチケットカテゴリーはユーザーが集まりやすい場所でしたが、高額転売について、アーティストや興行主の方々から常にご意見をいただいていました。我々もその問題に対して、解決に向けて取り組んで参りましたが、ヤフオク!のチケットカテゴリーだけでは解決できないと方針を転換し、新たに取り組もうとしているのが公式再販です。年内をめどに新しく構築しようとしているチケット販売の仕組みでは、1次流通から2次流通まで様々な方法でチケットを取り扱うなどあらゆる可能性を検討しており、アーティストや興行主の方、そしてユーザーにも納得して使っていただけるような仕組みを作っていきたいですね。

—— ヤフオク!のチケットカテゴリーも引き続き運営していくのでしょうか?

建山:よく「そう思うならすぐにヤフオク!を止めて欲しい」という話になりがちなんですが、チケットの転売自体が法律で認められていて、ニーズはあるものの公式なキャンセル、再販手段が提供されていないという大前提があります。そのような状況を踏まえ、営利企業としてビジネスをやっている中で、公式再販のような動きを実現していくためにも、新たな仕組みへの投資の元手を確保しておかないと、売上を急に止めるというのは難しく、プロジェクト自体が止まってしまうことも考えられます。それは避けないといけないので、別の方法として、今まで二次流通で流れていたチケットについて、本当にアーティストが好きでライブを観たいという人に公式で譲渡できる仕組みを、第一段階のプロダクトとして年内を目処に出して行く予定です。

—— それはYahoo!チケットがベースになるんでしょうか?

建山:そうですね。ただ、今回パスレボ社として取り組んでいる新しいチケット再販の仕組みも、ヤフーとエイベックスさんだけで使っていこうとは思っていなくて、アーティストの皆さんや、興行主の皆さんが「この仕組みのほうが売りやすい、ファンにも喜んでもらえる」と選んで頂けるようなサービスにしていくことが理想です。