利用者の約7割が「CD / DVDを購入するきっかけになる」と回答
パッケージの価値を高める「プレイパス」サービスが拡大

ライブの来場特典、マーケティングなど様々な展開も

—— 「プレイパス」を利用するためにはどのようなプロセスが必要なんでしょうか。

熊谷:まず、リリースが決まった作品の音源をいただければ、あとは我々のほうでCDの中に入れる、オートリッピングに必要なコードのカードを印刷してレコード会社さんに納品するので、レコード会社さんはそれをパッケージングしてもらうだけですね。

—— 対応コストはどのようになっているのでしょうか?

斎藤:先ほどの封入カードと、プレイパス対応を表示するCDのパッケージに貼るシールの制作費は原則としてレコチョクが負担しているので、レーベルさんが負担するコストは実質なくて、封入する費用とシールを貼るという部分だけですね。我々としても音楽を聴く人をきちんと維持していきたいという想いがありますし、それがレコチョクのメリットに繋がる部分も多いので、ソリューションに対する対価は今のところいただいていません。

—— なぜレコチョクが「プレイパス」をやるのか、という部分に繋がってくるんですね。

斎藤:そうですね。「プレイパス」を利用することで誰がどういう音楽をどれくらい聴いているかが全部マーケティングデータとして把握できるんですね。このデータから過去にダウンロードしたアーティストの新作が出るときにオススメするとか、ライブをお知らせするとか、新しいプロモーションにも活かしていけますし、ファンクラブの加入促進とか、そういったところまでお手伝いをすることもできるので、今後の音楽市場の活性化のために活用していくところが、実はこのサービスの狙いであり、役割としては非常に大きいのではないかと思いますね。

恐らく日本の音楽業界において、CDを買っている人のデータも、アラカルトダウンロードしている人のデータも、定額制音楽サービスを使って聴いている人のデータも全部把握できている会社はほとんどないと思うんです。日本での音楽の聴かれ方を、一番知っているのは我々レコチョクじゃないかなという自負はあります。

—— 現状で抱えている課題はありますか?

熊谷:プレイパスコードの利用率をもっと上げたいと考えています。CD購入者にとって非常に便利なサービスですので是非使っていただきたんです。そのために、サービスの認知度をもっと上げる、CDにプレイパスカードが入っていることに気づいてもらう、サービスメリットをしっかりとお伝えして「使ってみよう」という気持ちになってもらう、など、まだまだ我々が努力しなければならないことは多いと思っています。

斎藤:サービスの安心安全については我々も自信のあるところで、レコチョクは長期にわたってダウンロードや配信ビジネスをやってきているので、そこのノウハウはかなり持っています。ですから、この手のサービスで起きがちな障害に関してはかなり迅速に対応できるのではないかなと思います。再生用のアプリの制作もずっとやってきて、音楽プレイヤーの制作にも慣れていますので、我々がこのサービスをやる意義があると思いますし、ユーザーの方々にも安心して使っていただけると思います。

—— 今後の展開を教えて下さい。

斎藤:年内に約80タイトル、さらに来年3月にかけて約200タイトルの対応が決まっています。また、映像のみですが近日中にストリーミング再生にも対応します。さらに新しい試みとして、ライブ会場でその日のライブ音源やアーティストのコメントが視聴できるような応用展開を予定しています。実際に今年℃-uteさんのライブで実施したんですが、配布した「プレイパス」のカードの50%以上が利用されていて、お客さんも非常に喜んでくれました。また、グッズの特典など、音楽に関わらず使うことができますので、様々なアプローチでアーティストを支援しつつ、アーティストとファンの接点を増やしていくことで「プレイパス」の利用範囲を広げていきたいですね。