「More than a ticket」を標榜し世界へアプローチするPeatix
〜ピーティックスがチケット再販機能をリリース

「ネットワーク効果」を捉えて加速させられるかが勝負になる

Peatix Inc. 日本法人 営業・マーケティング統括, 共同創業者 藤田 祐司氏
▲Peatix Inc.日本法人 取締役 営業・マーケティング統括, 共同創業者 藤田 祐司氏

—— 業界内で海外展開を積極的にやっていこうという動向はありますが、簡単なことではないですし時間もかかるので、「誰かがやってくれるんじゃないか?」とどこかで思っている人も多いんじゃないかと感じていたんですよ。

藤田:海外に出る難しさというのももちろん分かっているつもりですが、うちはスタッフも3分の1以上が日本以外の国籍ですし、設立当初から海外展開をやってきたので、そこは強力にサポート出来るんじゃないかなと思います。

—— 再販機能もそうですが、ピーティックスでしたら海外へのアプローチがしやすい環境が整っていますね。

原田:今回の再販機能もそうですが、各社それぞれ機能面では数年以内に似てくるはずです。つまり機能面だけの勝負にはならない。やっぱりチケットを販売するだけじゃなくて、それ以上の付加価値だったり、ユーザーの利用データの蓄積がサービスの利便性向上につながる「ネットワーク効果」を捉えて加速させられるかが勝負になるのかなと思います。

チケット販社の歴史を見てみると、これまではずっとディストリビューション(流通経路)の勝負でした。コンビニで売るというディストリビューションを売りにして、一部インターネットでというのも当然出てきた。その中でうちはネットワーク効果を打ち出していく。そこが次のフェーズなはずで、日本国内で力を入れているのは、うちだけなんじゃないかなという気がします。

もちろん、そんなに甘い世界ではないですし、何社もプレーヤーが残るような世界だとも思わないです。多分1強か2強になる。そういう厳しい世界ですし、これから熾烈な争いが始まると思うんですが、うちの場合はスタートアップですし、開発のスピードも早い、さらに海外展開もできます。また僕らはAmazon出身ですので、ネットワーク効果についても理解しているつもりです。ピーティックスはまだ小さなベンチャーですが、個人的には良い位置にいるなと思っています。

—— 日本の音楽業界はCD然り「ガラパゴス化」しているとよく言われますが、チケット販売、あるいは二次流通でもそういった路線を歩んでいくような流れになっているんでしょうか?

原田:アメリカでも二次流通市場は段階的に公式化していきました。eBay傘下のStubHubがマーケットを作って、Ticketmasterが同業のサービスを立ち上げて、かなり公式な形でやって来て、全体の2〜3割は二次ないし三次流通というマーケットができました。日本も数字的には伸びてきて、大体同じようなパーセンテージになりつつある。ですから市場規模だとか、構造はそんなに変わらない状況になっていると思うんです。

ただ、アメリカはいち早く公式化して、二次流通以降の利益を一部還元するような形で発展してきましたし、日本もそういう流れは絶対出てくるだろうなとは思います。もちろんアメリカには「ダイナミックプライシング」のような席によって価格を変動させることが実現出来ていたりするんですが、そういう部分は日本はこれからかもしれません。結論を言えば、細かいところは違いますが、大きな流れでいうと同じようになっていくはずです。

—— ライブやチケット市場は、あまりガラパゴス化しないんじゃないかなと予測されていると。

原田:そうですね。グローバルに各国の市場で展開している上で、多かれ少なかれどこも同じような構造になるという信念のもとにやっています。二次流通のマーケットでは、あまり複数プレーヤーがいると、まとまらなくなってしまいます。それは主催者にとってもユーザーにとってもデメリットでしかないので。

藤田:紙と違って、電子化されるとイベントの管理上、複数のサービスでやるメリットってないんですよね。そういったところでも、一つのイベントに関しては同じところで管理する、発券するという流れは必ず出てくると思います。