「More than a ticket」を標榜し世界へアプローチするPeatix
〜ピーティックスがチケット再販機能をリリース

ユーザーと共に成長し、音楽のスターを生み出す手伝いをしたい

—— 先ほど原田さんが仰ったように、機能面は本当に似通っていくんだと思うんです。だからこそ、今後は前向きな何が出来るのかというところを各社が求められていくんでしょうね。

原田:まさにその通りだと思います。ただ先ほど「ネットワーク効果で」と申し上げましたけど、これがなかなか難しいんですよ。まずは顧客データベースのサイズ。音楽って、宇多田ヒカルが好きだからって椎名林檎が好きとは限らない。そういうアルゴリズムが発生しにくいんです。データベースのレコメンデーション機能を含めてどうサービスに反映していくのかというのは、音楽ではストリーミングの領域で各社が切磋琢磨していますが、非常に難しいテーマです。ですから音楽だけでやっていくと、ちょっと厳しいと思うんですよね。それこそうちが強みにしてきたユーザーの趣味嗜好のデータ、例えば「生け花が好きなんだけど、椎名林檎が好き」とか、ジャンルを超えてデータベースを作っていくのがすごく大事になると考えてここ5年間取り組んできましたので、そこは今後ピーティックスの強みになるんじゃないかなと思ってます。

—— ライフスタイルという大きな括りで顧客データベースを作っていく。

原田:そうですね。「サザンが好きなら宇多田ヒカルが好き」という傾向を捉えるのは難しいんですよね。音楽って不思議なもので、ジャンルで押し付けるのもちょっと違いますしね。各社さんは基本的に音楽、エンターテイメントの領域のデータが溜まっていくと思うんですが、うちはもっと広い範囲で溜まっていくので、今までになかったアルゴリズムが生まれるんだろうなと。まだまだデータベースを大きくしないといけないですが、そういう可能性があるのは面白いかなと思いますね。

—— 今後どういった展開を検討されているのでしょうか?

原田:ライブ周りやイベント周りには非効率なことが多いので、とにかくそこを潰していく機能を開発して、その結果データベースを大きくし、ネットワーク効果を作っていく。この繰り返しですね。「これだ!」というのはなくて、このプロセスの繰り返しをやってきたし、今後もやっていくしかないんですよね。

あと、ひとつ大事だと思っているのはやはり海外です。日本国内と日本国外の顧客データベースの連携などは、うちにしか出来ないことですから、差別化するために力を入れて行きたいと思います。

藤田:海外ですと、例えばロンドンで大きなコミケがあって、そこのチケットを売っているのは地元のチケット会社です。そして同じようなコミケがパリでもあって、パリのチケット会社が売っていてとなると、顧客層は重なっているのにデータが繋がってないので、お互いに情報が行き届かないんですね。この問題は世界中で起きています。そこで我々が世界中でイベントをサポートすることで、国を超えたユーザーの流入が日本のみならず起き、より趣味嗜好でマッチングをかけることができると思うんです。結果「この国に行けばこんなイベントがあるよ」ということが頻繁に起きるようになったらいいなと考えています。

—— 最後にピーティックスに興味を持っている読者の方々にメッセージをお願いします。

原田:とにかくピーティックスはベンチャーの基本である「問題解決」を大切にしています。直接使っていただいて「ここは痒いな」とか「ここ届けばいいのにな」みたいな点があると思うんですが、そこをどんどん伝えて欲しいんですね。「共に歩んでいく」というと理想論に聞こえるかもしれませんが、皆さんの要望に即対応してサービスを良くしていくことで成長していきたいんですね。そして、一番夢見ているのは、名もなきアーティストがひたすらピーティックスを使ってくれて、スターになるみたいなストーリーを描くことです。

—— 音楽のスターが生まれるお手伝いですね。

原田:ええ。ピーティックスは単なるチケット屋さんじゃないですよ、と。「チケット以上」を英語で言うと「More than a ticket」なんですが、これはピーティックスの事業ポリシーなんです。すでに音楽以外ではそういったケースは生まれていますので、音楽でもそういったアーティストが必ず出てくると信じていますし、我々もそれを楽しみにしています。