Qsicman追跡レポート 第5回 ローディー 編

-今日の仕事の流れはどんな感じなんですか?

伊藤:今日の場合だと3時に会場に入って、小屋側に置いてあって使わないやつをバラして、まだ舞台ができてない状態なんで、ある程度できるまでセッティングをやったりして、あとは本人が機材持ってるんで、機材待ちなんです。で、機材がきたら、車から降ろしてセッティングですね。セッティングが終わったら、最終チェックをやります。


-機材のセッティングで気をつけてることって何ですか?

伊藤:モニターの音のかえりとか外音とか気にしたりしますね。もうちょっとこうしたらいいかな、とか確認したり。やっぱり、人によっていろいろあると思うんですよ。僕の場合は、一応本人の楽器や機材を扱うわけじゃないですか。結構慎重に扱ってますね。 それから、僕だけじゃなくて、まわりの人もセッティングしてるんで、なるべく邪魔しないように気をつけたり。


-ライブ中はどんなことを気にしてるんですか?

伊藤:トラブルが起きないか目を光らせていますね。何かおきないか、常に目を光らせて見てる感じです。ステージで基本的に下手側、ベース側にいるんで、ベースのケーブルがどっかで引っかかったり抜けたりしてないか、とかドラムもトラブルがおきてないか、というのを気にしてやってます。


-それで、ライブが終わっても機材の片付けがあったりするんですよね。本当に長丁場で大変ですよね。今日みたいに狭い階段のあるところだと機材の搬入も楽じゃないですよね。

伊藤:そうですね。すぐに撤収なんで、ばらしてまた元に戻してって感じですね。でも全然苦じゃないですね。まぁ好きじゃないとやってけないかなぁ、と思いますけどね。


-先ほど、上の方とお話したんですけど、伊藤さんの人柄をとても評価してるっていう話を伺ってたんですよ。私もお話していて清々しい気分になるというか・・・いいですよね。なんというか、やっぱり機材を扱うという以前に、コミュニケーションは重要なんですよね。

伊藤:あ~(照れ笑い)。僕自身、まず仕事をやる上でアーティストの人たちと楽しくやれたらいいなっていうのがあって。 それをやる上ではどうしてもやっぱり気を遣わなくてはいけない部分が多くて、もちろんアーティストのコンディションの問題もあって、ヘコんでた時にライブをやったりしたら、音の出方とかも全く変わってきちゃうんで、どういうふうに持ち上げたらいいかなとか世間話とかしたり、簡単なことから体をほぐしてもらえたらいいなと思ったりします。


-本番前にアーティストが緊張したりしてると・・・?

伊藤:それはわかりますね。くだらない話とかでもしてなんとか緊張をほぐしてあげようかと思います。やっぱりアーティストの信頼が一番大事ですね。


-仕事をしていく上で、いつも心がけていることって何ですか?

伊藤:場の雰囲気ですね。アーティストの人が気持ちよくやれるようにやらせてあげるっていうか、どれだけコンディションをもっていってあげられるか、だったり。もちろん一回一回の仕事が大事なんで、自分で資料として残していきたいんで、ノートに書いてメモを取ったり、違う現場に出たら、うちのスタッフがいるんで、その一員として、どれだけやってる人たちをサポートしてあげれるか、自分の中だったら何をやれるのか、現場の1チームとしてどれだけ現場を盛り上げていけるか、っていうのを考えながら、無駄にしないよう一日一日を大事にしていきたいですね。



-やりがいを感じる瞬間ってどんな時ですか?

伊藤:やっぱり終わった後ですね~。ライブが終わった後に、客席を見て、お客さんが笑顔で帰っていったり今日はよかったね、ってボソボソって言ってるのを聞いたり、機材を全部詰め終えてアーティストに挨拶して、今日はありがとうございましたと言うときが一番やりがいを感じます。ちっぽけなことかもしれませんけど、今の僕にはアーティストに顔を覚えてもらったとき、仕事で「よろしくね」と任された時、オーディエンスからアンコールがあったとき、笑顔で楽しかったねと言いながらお客さんが帰っていくのを見たときは、やりがいがあるというか、やっててよかったなぁーと思います。 今日のバンドに関していえば、バンド自体も、人間的にもすごくいい人たちで、ある意味、友達感覚の所もあるし、でもそれではいけないんで、どこでくぎって仕事としてやるかっていうのを気にしています。僕はまだ駆け出しなんで、一人いても全然役に立たないんですけど、やっぱり、やっててアーティストに喜ばれたり、任されたり、自分の中ではまだあんまりないんで、もっと一緒に成長していけたらいいかなぁと思ってるんですけどね。


-ハードな部分ってどんな所ですかね?

伊藤:やっぱり体力的というよりは、技術や知識面、あと精神面だと思いますね。ライブが始まる前の緊張感だったり、体力よりも自分の中での負けん気みたいな精神力がしっかりしてれば、どんな仕事でも全然やれないことはないと思うんですよ。ホールとか大きな現場になるとバイト君がいるんで少しは楽だったりするんですが、こういうライブハウスだと全部自分だけでやらなくちゃいけないんで、細い階段だったりすると大変といえば大変ですね。


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